主人公はミステリー作家
主人公の河々見はるかは、推理小説を書くベストセラー作家。サイン会を開いていたところ、推理の科学考証をしてくれている四十間永司が現れる。
四十間家にまつわるお話
永司の実家の四十間家は医学に通じた家系で、不老の研究を重ねている。当主の座を譲る桜参りという儀式が行われるにあたって、永字は実家へと帰ることとなった。四十間家の敷地内で100年前の白骨死体が見つかり、その正体と犯人の調査を依頼され、担当編集の山瀬明里と共に四十間家を訪れることになる。
現代パートと過去パート
現代で起きた事件を解決するパートと、四十万家にまつわるノンフィクション小説を追体験するパートがある。全ての話を通して、四十万家に隠された謎を解き明かしていく、という構成。100年という時間をうまく活かして、バラエティに飛んだシチュエーションを作ることに成功してると思います。
推理パート
謎と手がかりを組み合わせることで、仮説をどんどん立てていく。馬鹿みたいな仮説もあるので、その中から正解だと思う筋書きを、自分の中で組み立てておく。これはゲームシステムでやってくれるわけでなくて、自分の中でこうだろうというのを考えておく感じ。それが終わったら、本編を進めて、最終的に事件を解決していく。
きちんと考える部分があって面白いです。
悪いポイント
仮説の量が多くなってくると、演出のテンポの遅さに少しイライラする。ボタン連打で早く進んでくれると嬉しかった。次回作があれば、そこは改良してほしい。
声優勢の出演
梶裕貴さんは、探偵役として登場。探偵のキャラがアニメっぽい立ち振る舞いで、声も相まってゴリッゴリに浮いてて笑う。西尾維新作品みたいな空気になってて、よかったです。
もちょは、昭和時代のナイトクラブで新人歌手をやっている。厳しい先輩に指導を受けながら、ステージに立とうと頑張っている。現代パートでは、主人公の新刊の帯にもちょの既存の写真が使われてて笑いました。2人とも想像通りの扱いでしたが、印象に残る役どころでした。
青木瑠璃子さんが、キャスターをやってました。上記2人の出演しか知らなかったので虚を突かれた。
担当編集・山瀬明里役の松本若菜さん
劇場版・映像研で水崎氏の母親役をやっていたので知っていた。美人だなと思ってたので、また出会えて嬉しい。
クリアした感想
ミステリものとして定番の良家の一族が舞台というのが良いです。過去パートでは、大正や昭和の空気を楽しめるし、実写ものの良さを凄く感じました。過去パートでは、現代パートでの役者さんたちが兼ね役で出てくるのですが、衣装や髪型で雰囲気ががらっと変わりますね。役者の凄さを感じました。選択肢ミスで、茶番な空気になるのが面白かった。
ボリュームは、二日でクリアできるくらいで、アドベンチャーゲームとしては満足できる分量です。最後の話で、一気に話が進んだように感じ、自分はまだ分かってないのに主人公は分かってるパターンになってしまって焦りました(笑)
実写もの面白かったので、同じシステムでいいから、どんどん作ってほしいです。