この間、PSNのセールに並んでいて気になっていたゲーム。
調べると、ゲーム性をリアルに寄せたため人を選ぶゲームとのこと。
合わないと怖いので中古でディスク版を購入。
1403年のボヘミア王国を舞台にしたゲーム
皇帝カール4世の死により平和な時代が崩れ去る。
すごく有能な治世を敷いていた人物。
後継者のヴェンツェルが享楽を貪るクズという黄金パターン。
異母兄弟でハンガリー王のジギスムントは、ヴェンツェルを投獄し、ボヘミアへ進軍を開始した。
主人公は鍛冶屋の息子ヘンリー
キャラメイクできるわけではなく、主人公は固定。
スカリッツという街からスタートする。
酒場で飲んで朝帰りして、昼間に母親に起こされる情けない導入。
平和な街のぼんくらといった性格です。
いつの時代でも平和が続くとなまけていくのかもしれません。
父親の仕事を渋々手伝い、鍛冶道具の代金の取り立てに向かう。
ドイツ人の家に友人とうんこを投げるイベント
ヘンリーは、取り立てに友人の力を借りようと酒場へ出向く。
そこで、現国王を批判するドイツ人がいたので、友人たちに誘われていやがらせすることに(断ることも可能)
しかし、家の前に行くとドイツ人の奥さんがベンチに座っていた。
”あいつの家にうんこ投げようwww”からの”家の前に奥さんがいてプレイヤーが正気に戻る”の流れ。
こういった良心の呵責を作る仕組みが、洋ゲーのいいとこですね。
まぁ投げるんですけど。
しかし、ヨーロッパのうんこと衛生事情は、いつ聞いてもがっかりしますw
代金を払わない客を友人と4人でボコボコにするヘンリー
上記のうんこイベントをこなさず、一人で戦うこともできる。
戦闘がめちゃくちゃ難しいゲームなので、多数でボコる方が基本的に勝ちます。
取り立てを終わらせ、おつかいも済まし鍛冶場に戻ると、ヒロインと会話イベント。
去り際のケツを父親と眺める姿が微笑ましいw
ジギスムントとクマン人の襲撃
そんな平和なときも束の間、謎の軍が現れ街を襲撃します。
住民が城に避難する中、街の中心部に買い物に出かけていた母を剣を片手に迎えに行く父。
一度は城に向かうヘンリーだったが、二人の下に駆け出す。
そこで、果敢に戦い母を守る父の姿を見つける。
しかし背後から近寄る騎馬に斬りつけられ力尽き、母も串刺しにされる。
このシーン、母の方が念入りにたくさんの兵士から刺されてて、余計につらかったです。
ひたすら逃げる
城への橋は上げられてしまったので、この惨状を伝えるべく走ってとなりの街へと逃げることに。
クエスト目標が”馬を奪って逃げろ”というもの。
馬がある場所に行くと、さきほど出会ったヒロインが、敵数人に襲われてる。
主人公気分で介入してみたら、即死でしたw
一般人のヘンリーは、戦闘のセンスがないので、逃げるしかないシーン。
一人称視点なのもあって、逃げてる最中に背後から掴まれたり斬られると、視点の動き方がリアルな感じでめっちゃ怖いです。
逃げ延びたものの両親を埋葬するためスカリッツに戻ろうとするヘンリー
周囲は止めますが、両親の死が焼き付いていてそれを払拭したいのでしょう。
軟禁状態にされても、衛兵の服を盗んで砦を出たりと、複数の方法で脱出する方法があります。
地元に戻るほど、死体が点々としていて陰鬱な気分です。
死体漁りのクズもいて、進むだけでドキドキしました。
街の中に入って、街を漁っていた敵の兵士に見つかってしまい、殺されかけたところに、砦を出たことに気付いた兵士たちと生き残ってたヒロインが駆けつけてくれます。
長いチュートリアルが終わり、地元から離れた製粉所で再スタート
メインシナリオを進めつつ、サイドクエストはご自由に、というスタンスのゲームになってます。
大きな目標は、両親を殺したやつと自分をボコボコにしたやつへの復讐。
ですがただの鍛冶屋の息子でしかなかったヘンリーは、小さなことからコツコツとやるしかありません。
同郷のスカリッツから逃げてきた友人や難民に職を見つけてあげたり、困った人を助けていきます。
複雑でシビアな戦闘
説明は理解できても、相手にダメージを当てることさえ難しい戦闘。
このゲームの批判の大部分が、この戦闘ではないかと思われます。
慣れる前に匙を投げる人がいても不思議ではないです。
隻狼等とは難しさの質が違います。
とにかくヘンリーが一般人ということを理解して、長い目で付き合っていくのが大事でした。
当たらない弓矢
ゲームにおいては、優位な立地で安全に戦える武器。
しかし、そんな優位性を捨ててしまったかの如く当たりません。
照準もなく手のぶれもひどい。
後者は、弓術レベルを上げることで収まっていくそうです。
当てられて当然の弓しか触ってこなかったので、最初はすごくストレスでした。
ただ癖が強い分、当たったときの喜びは高いです。
人にうまく当てられないので、主に狩りで使っています。
最初は全然、獲物に当たらなかったのに、1匹当ててからは、立て続けに当てたことがありました。
集中力が高まってゾーンに入ったんでしょうね。
絶対に当たる、という保障がないからこそ得られる体験もやっぱありますね。
クマン人と盗賊に遭遇する恐怖
街の外には、たまに敵が出現します。
初めて出会ったのは、クエストの目的を果たして報告しに帰る道中でした。
意気揚々と帰っていたら敵に襲われ、為す術もなく蹂躙されて死亡。
オートセーブされていたクエスト開始地点まで巻き戻されました。
たまたまいたのか、このクエストの帰り道に絶対いるのか分からなかったので、道でなく森の方を歩いていたら、街道横で隠れてる奴らを発見。
なぜか後ろを通っても全く気付かれなかったので、街道に待ち構えているやつに見つかったら一斉に動き出す仕組みなんだと思う。
肝を冷やしながら、こそっと逃げて街へと戻りました。
視界の広い街道にいることは、ほぼありません。
大体森の中にいます。
ファストトラベル中(地図上を移動)も森を通るルートだと、たまに敵を発見します。
確率でスルーできますが、失敗するとほぼ死にます。
盗賊風情でもフルアーマーを着込んだやつがいたり、中々に凶悪な世界です。
とにかく敵が怖くて、襲われる恐怖にビクビクしながら移動してました。
最終的に全部、慣れが解決する
死にゲーと同じで、失敗を重ねて段々とゲームの仕様に慣れてきます。
金策することで、いい武器や防具を揃えることもできます。
戦闘も経験は勿論、筋力等のレベルが上がることで、より対等に戦えるようになります。
戦闘以外にもいろんなスキルがあり、少しずつ成長を感じるゲームになっています。
そこを楽しめる人で、オープンワールドが好きな人は、おすすめできる内容だと思います。
中盤の難所を撃破してひとまず満足
地元でボコボコにされた相手を殺すイベント。
非殺プレイをしてても、唯一、こいつだけは殺さないといけないようです。
このクエストは、初見だとかなり厳しいものになっています。
初の大規模戦闘で、こちらも軍隊と同行して、雑魚戦を何度か繰り返します。
そのあと、タイマンで戦うことになります。
しかし、体力はそのままなため、温存できてないと地獄をみます。
戦闘を避けてきた自分のような人ほど鬼門となる相手でした。
完全に詰んで無理だったので、クエスト開始前まで舞い戻り、サイドクエストをこなしながら、闘技大会や戦闘チュートリアルでステやスキルを上げ、装備も揃えて挑みました。
集団戦ではうまく体力も温存できて、戦闘にも少し慣れたこともあってか心に余裕ができました。
そしてよく見ると、こいつ頭・・・、と気付き、どうにか脳天をかち割ろうと縦振りを中心に攻めていたら、一撃で体力の半分以上を持っていって笑いましたw
ちゃんと攻略法は用意してくれてるんですね。
女性たち
同郷で生き延びた正統派ヒロインポジのテレーザ。
快活な女の子で、デートを重ねて仲良くなれます。
最初に逃げ延びた街の領主の奥方・ステファニー夫人。
領主に比べると若く言動にかわいらしさを感じる。
傷を負って寝ている主人公の部屋に理由をつけて夜中に尋ねてきたり、持て余した肉体から怪しい香りがプンプンしてました。
やはり、のちにヤってしまいましたね。
領主の奥さんと寝るなんてバレたら死刑ものだろうな。
街には風呂屋があり、そこで風呂と洗濯の他に、女性とあれこれできます。
残念ながら、音声だけですが、PC版だと映像あるみたいです。
日本もそれくらい解禁してもよさそうですよね。
少子化とかいってる場合じゃないですよ。
日本語ローカライズがすごく丁寧
探索してると当時のボヘミアやヨーロッパの豆知識が解禁されていきます。
そういった文章も丁寧に翻訳されています。
歴史に詳しい人は勿論、疎い自分でも、そういった読み物のおかげでより世界に入っていけました。
しかも音声も全編日本語で吹替えている力の入れっぷり。
担当したDMM GAMESには、このレベルの翻訳をこれからも頑張って欲しいです。
識字率が低い世界
ヘンリー自身も読み書きができない一般人。
ただし書記官とのイベントをこなすことで、文字が読めるようになる。
さらに読書のレベルを上げていけば、”ちゃんと”読めるようになる、というのが面白かったです。
それまでは、機械翻訳というか、あけましておめでとう→あまてしけとめでおう、みたいな表記になっていました。
正直、読めても頭に入ってこないし、洋ゲーだから仕方ないか、と思ってたので、理由があったことに感動しました。